20241103 東淀川教会礼拝宣教要旨 「死後のいのち・霊」召天者記念礼拝 出エジプト記3章 マルコ福音書13章

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Table of Contents

聖書箇所
出エジプト記3章 4~6節
 主は、彼が道をそれて見に来るのを御覧になった。神は柴の間から呼びかけ、「モーセ、モーセ」と言われた。彼は「御前におります」と言った。(4)
 神は言われた。「こちらに近づいてはならない。履物を脱ぎなさい。あなたの立っている場所は聖なる土地である。」(5)
 さらに言われた。「私はあなたの先祖の神、アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である。」モーセは顔を隠した。神を見るのを恐れたからである。(6)

 

  マルコによる福音書12章18~27節
 復活はないと言っているサドカイ派の人々が、イエスのところへ来て尋ねた。(18)
「先生、モーセは私たちのために書いています。『ある人の
兄が死に、妻を残して子がない場合、その弟は兄嫁と結婚して、兄のために子をもうけねばならない。』(19)
 さて、七人の兄弟がいました。長男は妻を迎えましたが、子を残さないで死にました。(20)
 次男が彼女を妻にしましたが、子を残さないで死に、三男も同様でした。(21)
 こうして、七人とも子を残しませんでした。最後にその女も死にました。(22)
 復活の時、彼らが復活すると、彼女は誰の妻になるのでしょうか。七人ともその女を妻にしたのです。」(23)
 イエスは言われた。「あなたがたは聖書も神の力も知らないから、そんな思い違いをしているのではないか。(24)
 死者の中から復活するときには、めとることも嫁ぐこともなく、天の御使いのようになるのだ。(25)
 死者が復活することについては、モーセの書の『柴』の箇所で、神がモーセにどのように言われたか、読んだことがないのか。『私はアブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である』とあるではないか。(26)
 神は死んだ者の神ではなく、生きている者の神なのだ。あなたがたは大変な思い違いをしている。」(27)

 

宣教要旨「死後のいのち・霊」

エジプトで「奴隷の子は生涯奴隷の身分」と諦めかけていたイスラエル人。が、自分たちの先祖は土地を所有せず地上を自由に移動していた遊牧民・移動の民であったことを思い出し、諦めずに神の子としての祝福と自由を取り戻そうと祈り続けたイスラエル人がいた。その切なる祈りを聞き届けた神は、エジプトからの逃亡者であったモーセを奴隷解放のためにエジプトに遣わした。
「モーセの先祖であるアブラハム、イサク、ヤコブの神である」との神の自己紹介。ここで重要なのは、アブラハムやイサクやヤコブが生きていたときの神である、という意味ではなく、“アブラハムの霊(魂)もイサク、ヤコブの霊(魂)も、今も天に在る”という意味です。
“子孫たちが奴隷状態のまま生きるべきではない”というアブラハム、イサク、ヤコブなど先祖たちの霊も一緒になって神を動かしている、と理解すべきなのです。

 死んだらどうなるのか。天国や地獄はあるのか。「死後の復活」はあるのかないのか、あれば、誰が、いつどのように復活するするのか、死ぬ直前の姿なのか、若いときの姿なのか、男や女の区別もそのままなのか、などの議論があり、サドカイ派の「復活はない」という主張は、“生きていたときの姿で復活することはない”という意味だったと思われます。イエスに詰め寄ったサドカイ派の人に対し、イエスが語ったことは、“人が死に、肉体を脱いで神のもとに戻った霊(魂)は天使のようになる”とは、神が人に吹き込んだ霊(いのち)は、人の肉体が滅んでも消えることなく、神の元に帰るのであり、生きていたときの性別や年齢などは関係なく、魂を持った霊、言い換えれば天使として再創造されるのであり、霊(魂)がなくなることはない、という意味なのでしょう。

親や先祖が子どもや子孫に残した願い、様々な智恵、神にどう用いられ活かされたかを子孫が引き継ぎ、艱難辛苦に直面したときは、霊となった親や先祖たちによる守りを願うのは古代から諸民族に共通の「いのちの継承」なのでしょう。

現代社会、特に自然から離れた都市における生活者は、先祖や親たちからの智恵や文化の伝承が困難になっていると思います。自然からも先祖たちからも守られなくなった現代都市生活者が私たちの姿なのでしょう。子や孫たちへの祈り、戦争のない平和への祈りは誰にでも残っていると思います。

 召天者記念礼拝は、親や先人から何を受け継ぎ、子や孫や後の世代に何を引き継いでいくのかを考えつつ、ともにいのちの主なる神を讃美するときだと思います。
 この礼拝で、先人たち、召天者たちとともに、いのちの主なる神を讃美しましょう。

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