20250216 東淀川教会礼拝宣教要旨「権力の誘惑」ルカ福音書4章

Pocket

このエントリーをはてなブックマークに追加

ルカによる福音書4章 1〜13節
さて、イエスは聖霊に満ちて、ヨルダン川から帰られた。そして、霊によって荒れ野に導かれ、(1)

四十日間、悪魔から試みを受けられた。その間、何も食べず、その期間が終わると空腹を覚えられた。(2)

そこで、悪魔はイエスに言った。「神の子なら、この石にパンになるよう命じたらどうだ。」(3)

イエスは、「『人はパンだけで生きるものではない』と書いてある」とお答えになった。(4)

さらに、悪魔はイエスを高く引き上げ、一瞬のうちに世界のすべての国々を見せて、(5)

こう言った。「この国々の一切の権力と栄華とを与えよう。それは私に任されていて、これと思う人に与えることができるからだ。(6)

だから、もし私を拝むなら、全部あなたのものになる。」(7)

イエスはお答えになった。「『あなたの神である主を拝み ただ主に仕えよ』と書いてある。」(8)

そこで、悪魔はイエスをエルサレムに連れて行き、神殿の端に立たせて言った。「神の子なら、ここから飛び降りたらどうだ。(9)

なぜなら、こう書いてあるからだ。『神はあなたのために天使たちに命じて あなたを守らせる。』(10)

また、『彼らはあなたを両手で支え あなたの足が石に打ち当たらないようにする。』」(11)

イエスは、「『あなたの神である主を試してはならない』と言われている」とお答えになった。(12)

悪魔はあらゆる試みをし尽くして、時が来るまでイエスを離れた。(13)


宣教要旨「権力の誘惑」

イエスは、その公生涯のはじめに、私達人間のだれもが打ち勝つことがとても困難な悪魔の誘惑・試練と向き合った、対峙されたという場面です。いわば、「人の弱さ」を如実に示している場面です。

1つ目は飢えの辛さ、飢餓によって死ぬ恐怖、食べ物を買うお金のない苦しみに直面した時、心は折れてしまいそうになります。生まれてきたことすら呪いたくなります。食べ物が、お金が、最も価値あるものになります。現代社会では経済こそ最も重要な課題、ということになります。

2つ目は、この世の人々を支配する力、軍事力であり、権力であり、財力であり、冨であり、栄誉名声などを含む、王様のような利権を表します。これに服従すればシャンパンタワーのような、上からの「おこぼれ」によって食べ物にありつける可能性はあるかもしれません。

3つ目は、「神に必ず守られている」「神に任命され用いられている」「神のような存在である」ことを神のちからで証明すること。自分自身のこれ以上ない存在価値を確認でき、死ぬ恐怖からも自由になります。これらの誘惑・試練、葛藤からは、誰一人無関係でも自由でもないのです。

“悪魔は、時が来るまでイエスを離れた”とありますが、いつの時代であれ、どこにでも潜んで、誰にでも襲いかかってくるのでしょう。

就任した米国のトランプ大統領。前任の大統領令を全部反古にしました。バイデン大統領のアメリカ史を否定したわけです。びっくりです。国民に選ばれ委託を受けた公職としての大統領職、というよりも、個人崇拝を求めるカルト的な王様、という印象です。
パレスチナのガザ地区をアメリカが所有し、パレスチナ人を追い出し、イタリアのリビエラのような観光地にする、というトンデモ発言。びっくりです。
地下資源獲得のためカナダを51番目の州にする目論見を公表。彼を悪魔とは思いませんが、「わたしを拝みなさい。そうすればすべてうまくゆく」という悪魔の声が聞こえてきそうです。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です