東淀川教会20181014 礼拝 列王記上18:25-28 マタイ7:15-16 宣教題「羊の皮を纏った狼」 司式 金田恆孝
旧約聖書 kings 1 列王記上18章25-28節
18-25 And Elijah said unto the prophets of Baal, Choose you one bullock for yourselves, and dress it first; for ye are many; and call on the name of your god, but put no fire under.
18-26 And they took the bullock which was given them, and they dressed it, and called on the name of Baal from morning even until noon, saying, O Baal, hear us. But there was no voice, nor any that answered.
And they leaped about the altar which was made.
18-27 And it came to pass at noon, that Elijah mocked them, and said, Cry aloud; for he is a god: either he is musing, or he is gone aside, or he is on a journey, or peradventure he sleepeth and must be awaked.
18-28 And they cried aloud, and cut themselves after their manner with knives and lances, till the blood gushed out upon them.
そこでエリヤはバアルの預言者たちに言った、「あなたがたは大ぜいだから初めに一頭の牛を選んで、それを整え、あなたがたの神の名を呼びなさい。ただし火をつけてはなりません」。
彼らは与えられた牛を取って整え、朝から昼までバアルの名を呼んで「バアルよ、答えてください」と言った。しかしなんの声もなく、また答える者もなかったので、彼らは自分たちの造った祭壇のまわりに踊った。昼になってエリヤは彼らをあざけって言った、「彼は神だから、大声をあげて呼びなさい。彼は考えにふけっているのか、よそへ行ったのか、旅に出たのか、または眠っていて起されなければならないのか」。
そこで彼らは大声に呼ばわり、彼らのならわしに従って、刀とやりで身を傷つけ、血をその身に流すに至った。
宣教題「羊の皮をまとった狼たちよ」
『羊の皮を纏った狼たちに気をつけなさい』とは、イエスが常々語っていたことです。「神様に従順な、優しい、純潔な指導者」面をしたお偉い人に、けっして気を許したり阿ったりすべきではない。「みなさんのために、みなさんを正しい方向に導くために、働いている」なんて言葉も決して信じちゃだめだよ、というイエスのメッセージなのですが、マタイ福音書の編集者も、ルカ福音書の編集者も、“善い人と悪い人との見分け方”みたいな話の中にこの鋭いイエスのメッセージを紛れ込ませてしまっていると思われます。l“善い人はいない 神を求める人は誰もいない”詩篇14 が現実です。
預言者エリヤが対決したのは、安全安心発展の象徴(偶像)を拠り所にするバール信仰(アハブ王の妃イゼベルがフェニキアから持ち込んで流布させた)でした。アハブ王にとって、信仰とは、自らの権力と権威と徴税による富とを保証する“お守り”でした。
バール教のご利益信仰VS神の業の対決を諮ったエリヤの行いは、退路を断った、文字通り命がけの「かけ」でした。その結果、演出されたバール信仰の“熱狂”により依存させられていた人々が、熱狂(カルト)から目覚め始めました。これが北イスラエル王国の滅亡につながったのです。
演出された熱狂がどれほど恐ろしいものかは、ナチスドイツ、日本帝国の歴史を少し学んだだけでも明らかです。
現代社会もまた、壊れたバベルの塔(国体)を再構築しようと目論む人々が、お金や軍事力や経済力を偶像とするバール信仰に人々を依存させようとし、その最前線で働くのが「羊の皮を装った狼たち」なのでしょう。社会的弱者の前に立ちはだかる役人たちも、国家資格を持つ専門家たちも、羊の皮をかぶっているように見えます。気を付けましょう。
○先週の出来事
日本は北朝鮮からのミサイルが怖いという。韓国は日本から輸入される放射能で汚染された食品が怖いという。
怖くない、怖くない!だから食べて応援しよう!などと宣伝しながら、世界的な安全基準をかってに引き上げた為政者たち。そしてそこに群がる依存者たちのほうがはるかに怖いと思う。