2020年2月23日 降誕節第9主日 イザヤ29:13-16 マルコ7:5-8 「神の戒め・人の戒め」週報No.2647

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イザヤ書29章13-16節

13 主は言われた、「この民は口をもってわたしに近づき、くちびるをもってわたしを敬うけれども、その心はわたしから遠く離れ、彼らのわたしをかしこみ恐れるのは、そらで覚えた人の戒めによるのである。
14 それゆえ、見よ、わたしはこの民に、再び驚くべきわざを行う、それは不思議な驚くべきわざである。彼らのうちの賢い人の知恵は滅び、さとい人の知識は隠される」。
15 わざわいなるかな、おのが計りごとを主に深く隠す者。彼らは暗い中でわざを行い、「だれがわれわれを見るか、だれがわれわれのことを知るか」と言う。
16 あなたがたは転倒して考えている。陶器師は粘土と同じものに思われるだろうか。造られた物はそれを造った者について、「彼はわたしを造らなかった」と言い、形造られた物は形造った者について、「彼は知恵がない」と言うことができようか。

マルコによる福音書7章5-8節 17-20節
7:5[そこで、パリサイ人と律法学者たちとは、イエスに尋ねた、「なぜ、あなたの弟子たちは、昔の人の言伝えに従って歩まないで、不浄な手でパンを食べるのですか」。
7:6[イエスは言われた、「イザヤは、あなたがた偽善者について、こう書いているが、それは適切な預言である、『この民は、口さきではわたしを敬うが、その心はわたしから遠く離れている。
7:7[人間のいましめを教として教え、無意味にわたしを拝んでいる』。
7:8[あなたがたは、神のいましめをさしおいて、人間の言伝えを固執している」。
7:17[イエスが群衆を離れて家にはいられると、弟子たちはこの譬について尋ねた。
7:18[すると、言われた、「あなたがたも、そんなに鈍いのか。すべて、外から人の中にはいって来るものは、人を汚し得ないことが、わからないのか。
7:19[それは人の心の中にはいるのではなく、腹の中にはいり、そして、外に出て行くだけである」。イエスはこのように、どんな食物でもきよいものとされた。
7:20[さらに言われた、「人から出て来るもの、それが人をけがすのである

聖書に心を傾ける 【神の戒め・人の戒め】

 言葉と儀式で神の戒めを言い並べているが、神の言葉を利用して、この世の、作り上げた人の戒めが言い広められているとイザヤは語り、人々の心を誘導する為政者たち、学者たち、指導者たちに怒っている

 実像と感じさせられる残像・虚像がある。私たちは物事をmedia(媒介されたもの)的にとらえないでMedium(媒介するもの)的にとらえるべきである。耳に聞こえる情報、目に入る情報にとらわれることなく、情報を発している発信源の姿勢attitude 、発信者が何と全身で向かい合っているかを感じ取る必要があると思われる。

 穢(ケガ)れから自分の聖性を保つ、身を守るために手を洗う、口元を覆う、「穢れ」とされる人々と交わらない、近づかないなどの、作られた律法がたくさんあった。イエスやその仲間たちがそれらの律法を守らないことで非難が起きていた。

 『外より内に入るもの人を穢さず 内より外にでるもの、口からでる言葉こそ人を穢す』とユーモア混じりに厳しく語るイエス。

 昨今のコロナインフルエンザ騒動。中国での伝染の仕方、死者数については不明な点が多いが、毒性は他のインフルエンザウィルスに比べて弱いと判明している。にもかかわらず、「海の向こうから悪魔が上陸した!」とばかりに大騒動が巻き起こっている。国内でも電車の中で咳をした人がマスクをしていなかったと騒ぎ出す人が出始めた様子。様々なイベントも中止。ドラッグストアでもマスクは買い占められ、手に入りにくい。

 悪魔騒動が起こると、悪魔に感染した人(魔女、サタン、ゾンビ)を、地上を焼き清めるために、焼き尽くす燔祭(ホロコースト)として神に捧げよ!の声が挙がり、“やむを得ない正義”として殺戮が執行される歴史が繰り返されてきた。ウィルスなんぞよりそっちのほうがはるかに恐ろしい。

 先週の出来事                
他にニュースはなかった?、と探すほど、報道のコロナ色が強い。騒いでいるから? 騒がせているから?

何をどの基準で選び報道していくか、ユーザーが何を求めているかではなく、ニュース発信側の独自の報道姿勢、スタンスの捉え直しが求められていると思う。

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