20250112東淀川教会礼拝宣教要旨「誘惑・金の魔力」イザヤ書13章 マタイ福音書23章

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Table of Contents

本日の聖書箇所
イザヤ書 13章 11節

私は、世界をその悪のゆえに罰し 悪人たちをその罪のゆえに罰する。私は傲慢な者が高ぶるのをやめさせ 横暴な者の高慢をおとしめる。

イザヤ書13章 12節

私は人間を純金よりも 人をオフィルの黄金よりも貴いものとする。マタイによる福音書23章 15節
律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたがた偽善者に災いあれ。あなたがたは、改宗者を一人つくろうとして、海や陸を巡り歩くが、改宗者ができると、自分より倍も悪いゲヘナの子にしてしまう。



マタイによる福音書23章 16節

ものの見えない案内人、あなたがたに災いあれ。あなたがたは、『神殿にかけて誓っても、それに縛られることはない。だが、神殿の黄金にかけて誓ったら、それを果たさねばならない』と言う。

マタイによる福音書23章 17節

愚かで、ものの見えない者たち、黄金と、黄金を聖別する神殿と、どちらが尊いか。

 

宣教要旨「誘惑・金の魔力」
ゲヘナ (英語: Gehenna)は、糞門から続くヒンノムの谷を意味するヘブライ語のゲーヒンノーム由来の言葉。汚物廃棄場所
オフィルの黄金=場所は不明。ティグリスユーフラテス流域、ナイル川流域のどこか。砂金が多く取れた地名。
創世記の2章にエデンの園から流れ出した四本の川とはティグリスユーフラテス川やナイル川及びその支流を描いているようです。そこに金が登場します。最も貴重な地下資源としての「金」なのでしょう。BC六千年にはティグリスユーフラテス流域でシュメール人が砂金から金を精製していたとのこと。BC1300年頃エジプトではナイル川流域で砂金が取れ、そこからツタンカーメン黄金のマスクなどが作られたとのこと。金は権力者たちの装飾品として用いられたり、太陽神信仰に基づき、王や権力者たちの威厳を表すものとして多く用いられたようです。
紀元前1世紀の古代ローマ帝国は地中海周辺の金山銀山を抑え、金と貴金属を手に入れ、金銀銅の貨幣を作り、金を基準にそれぞれの価値を定め、流通させることによって経済を牛耳ることができたようです。金はローマ皇帝のシンボルとして用いられました。

 マタイ福音書23章 神殿よりも神殿に納められた「金」を、神のごとく尊重する神殿祭祀たちは「金の子牛」事件と同じ過ちを犯している、というメッセージに感じられます。

ウラン鉱も希少な地下資源。それを掘り出し、核爆弾が作られ、とんでもない殺害と被害を生み出しました。火薬もダイナマイトも武器として用いられ、制御は難しいのですが、ウランの核分裂、核融合のコントロール、制御の困難さは原発事故でも明らかなようにとんでもなくハードルが高く、原子力発電は止めるべきとの意見は国民の半数を超えていると思われます。それでもリスクを無視して原子力をエネルギーとして使い続けようとする為政者たちや科学者たちの夢の中には、昔、錬金術師たちが科学や化学で金を作り出そうとした夢、金から不老不死の薬を作り出そうとした夢に似た、手塚治虫の漫画、ウラン燃料の鉄腕アトムやウランちゃんを作り出したいというような夢があるのでしょうか。

預言者イザヤによって語られた神の言葉。イザヤ書13章

神は、神が創り出した神の子としての「人」の価値が低められている、軽んじられていることを怒り、これを黄金以上に高め、神の子としての祝福を取り戻させるために立ち上がる、というメッセージだと感じます。



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