20210307 宣教要旨「ユダの密かな任務」

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本日の聖書箇所 (聖書協会共同訳)

マルコ福音書1418-21
一同が席に着いて食事をしているとき、イエスは言われた。「よく言っておく。あなたがたのうちの一人で、私と一緒に食事をしている者が、私を裏切ろうとしている。」 弟子たちは心を痛めて、「まさか私のことでは」と代わる代わる言い始めた。 イエスは言われた。「十二人のうちの一人で、私と一緒に鉢に食べ物を浸している者だ。 人の子は、聖書に書いてあるとおりに去って行く。だが、人の子を裏切る者に災いあれ。生まれなかったほうが、その者のためによかった。」

ヨハネによる福音書/ 13 25-27
その弟子が、イエスの胸元に寄りかかったまま、「主よ、誰のことですか」と言うと、 イエスは、「私がパン切れを浸して与えるのがその人だ」とお答えになった。それから、パン切れを浸して取り、シモンの子イスカリオテのユダにお与えになった。 ユダがパン切れを受けるやいなや、サタンが彼の中に入った。イエスは「しようとしていることを、今すぐするがよい」と言われた。

マルコによる福音書/14 43-50節
そしてすぐ、イエスがまだ話しておられるうちに、十二人の一人であるユダが現れた。祭司長、律法学者、長老たちの遣わした群衆も、剣や棒を持って一緒に来た。イエスを裏切ろうとしていたユダは、「私が接吻するのが、その人だ。捕まえて、逃がさないように連れて行け」と、前もって合図を決めていた。
ユダは、やって来るとすぐにイエスに近寄り、「先生」と言って接吻した。 人々は、イエスに手をかけて捕らえた。

弟子たちは皆、イエスを見捨てて逃げてしまった。

マタイによる福音書 275

そこでユダは銀貨30枚を神殿に投げ込んで立ち去り、首をつって死んだ。

マルコによる福音書 1534

三時にイエスは大声で叫ばれた。「エロイ、エロイ、レマ,サバクタニ」これは「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか」といいう意味である。

宣教テーマと要旨『ユダの密かな任務』

裏切る者がこの中にいる… その者は生まれてこない方が良かった… 
 イエスの言葉としては違和感を感じるのです。命を吹き込むのは神。生まれてこない方が良かった命はあり得ない。これは“意図的作為的な呪いのセリフ”だと思うのです。
 イエスは逮捕され殺されること 殺されることを予め予告していた。その時が近づき、暴動が起こることは十分予測された。イエスがもっとも悩んでいたことは、誰も巻き込まないで、たったひとりで処刑されるためにはどうあればいいか、であったと思うのです。ユダは会計担当であり、信頼されていた仲間です。「…その時が来たら逃げなさい」と何度も仲間たちには語ったいた。「私とのことを何度聞かれても、何度でも“知らない”と言いなさい」と言っていたと思うのです。更に、執拗な、イエスを許せないユダヤ教の重鎮たち、神殿のお偉いさんたちの怒りをどうなだめるか、ローマから派遣されている軍隊との衝突を避けるにはどうすればいいかをイエスは考えていたと思うのです。そのために仕組まれた計画は、惨めなイエスを演出し、信頼している仲間からお金のために裏切られる、仲間たちは「知らない」と言って逃げ去る、そして十字架に架けられてもエリアは現れず、神も助けようとせず、イエスが「なぜ私は見捨てられたのですか!」と大声で泣き叫びつつ死んでしまう…敵視していた人々が呆れかえるほど惨めで哀れな偽メシア、男となる…そのためには裏切り者“ユダ”の役割が欠かせなかった、と思うのです。ユダは、身近な仲間たちにも知られず、イエスとの間で交わされた極秘の約束を果たしたと思うのです。

 福音書が書き記されたのは“事件”が沈静化し、イエスにつながる反乱分子などいないことが常識となった以降であり、最後に書かれたヨハネ福音書がわずかに“しようとしていることを今すぐしなさい”との、イエスの合図があったことをほのめかすように記している。それによってイザヤによって預言された(53章)ことが実現したことになります。

先週の出来事 
週報を書いているとき、尼崎教会で知り合った、バイク仲間でもあったT君が20年ぶり?で会いに来てくれた。車の中には二歳くらいの長女。帝塚山大学で心理学准教授とのこと。よい仕事をしているであろうことを直感した。主の導きと出会いに感謝。嬉しかった。

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