東淀川教会20180715礼拝 イザヤ7.8章ルカ11:9-13宣教題「インマヌエル」司式 金田恆孝
イザヤ書7:3-4 7:14 8:3-4
7-3 その時、主はイザヤに言われた、「今、あなたとあなたの子シャル・ヤシュブと共に出て行って、布さらしの野へ行く大路に沿う上の池の水道の端でアハズに会い、
7-4 彼に言いなさい、『気をつけて、静かにし、恐れてはならない。レヂンとスリヤおよびレマリヤの子が激しく怒っても、これら二つの燃え残りのくすぶっている切り株のゆえに心を弱くしてはならない。
7-14それゆえ、主はみずから一つのしるしをあなたがたに与えられる。見よ、おとめがみごもって男の子を産む。その名はインマヌエルととなえられる。
8-3 わたしが預言者の妻に近づくと、彼女はみごもって男の子を産んだ。その時、主はわたしに言われた、「その名をマヘル・シャラル・ハシ・バズと呼びなさい。
8-4 それはこの子がまだ『おとうさん、おかあさん』と呼ぶことを知らないうちに、ダマスコの富と、サマリヤのぶんどり品とが、アッスリヤ王の前に奪い去られるからである」。
ルカ福音書11:9-13
11-9 And I say unto you, Ask, and it shall be given you; seek, and ye shall find; knock, and it shall be opened unto you.
そこでわたしはあなたがたに言う。求めよ、そうすれば、与えられるであろう。捜せ、そうすれば見いだすであろう。門をたたけ、そうすれば、あけてもらえるであろう。
11-10 For every one that asketh receiveth; and he that seeketh findeth; and to him that knocketh it shall be opened.
すべて求める者は得、捜す者は見いだし、門をたたく者はあけてもらえるからである。
11-11 And of which of you that is a father shall his son ask a loaf, and he give him a stone? or a fish, and he for a fish give him a serpent?
あなたがたのうちで、父であるものは、その子が魚を求めるのに、魚の代りにへびを与えるだろうか。
11-12 Or if he shall ask an egg, will he give him a scorpion?
卵を求めるのに、さそりを与えるだろうか。
11-13 If ye then, being evil, know how to give good gifts unto your children, how much more shall your heavenly Father give the Holy Spirit to them that ask him?
このように、あなたがたは悪い者であっても、自分の子供には、良い贈り物をすることを知っているとすれば、天の父はなおさら、求めて来る者に聖霊を下さらないことがあろうか」。
宣教題「インマヌエル」神我らとともに
イスラエルが南北に分かれ、国家間の争いの中で、イスラエルの人々の、形式的な口先だけの信仰は残っていたが、人々の心は自国の栄光を求め、どの大国につくか、どこの国と戦うか、どちらが得か損かと、武力、権力、財力を巡って右往左往し、神の御心を求めることを忘れてしまっていた。そんな時代にあらわれた預言者イザヤ。二人の息子につけた名前は「マヘル・シャラル・ハシュ・ハズ」(速やかに盗み奪う者=現実の国々)と「シェアル・メシュブ」(帰ってくるのは残りの者=神の罰を受けた者)という名であった。子どもの名前で、神のもとでの、二つの人間の態度を示したと思う。
北のアッシリア帝国に媚びようとする派、南のエジプトに媚びようとする派、自国の軍事力を強めようとする派などなど。そんな中で、巨大帝国の武力に滅ぼされるのも、捕囚・奴隷になるのも、過ちを続けている私たちへの神の正しい裁きの結果であり、その罰をひたすら受けて争わず、神が解放してくださる日を待ち望み、「残りの者」となろう、とイザヤは呼びかけた。その解放は、単なるイスラエルの解放ではなく、全ての国々から民たちを解き放つ、国々の争いをやめさせ、ひとり一人の尊厳を神が取り戻してくださる、
その解放のときこそ、神が我々とともに居てくださる。そのしるしとして、一人の嬰児が与えられる。救い主(メシア)であり、インマヌエル(神われらとともに居てくださる)の証だと伝えた。
今日的に表現すれば、国連が宣言し、世界中が一つの国となる、そんなビジョンになるのではないか。
イエスによるイザヤの伝えた「インマヌエル」の説明は、イエスが神のことをアバ、(ちゃん!)と呼びつつ、子どもが親に心からの願い事をするごとく、こころから、本気でこうありたいという願い求めよ、というメッセージ。
傲慢な大人として犯してきた罪を悔い改め、父なる神の子どもに戻りなさい、というメッセージ。
すべてのいのちが神によって息を吹き込まれて「いのち」となった、神にとってかけがえのない神の子たちである、という共通認識に戻ることができたとき、国境、ボーダーラインが無意味なものとなり、「世界がひとつになりますように」という祈りが現実のものとして、具体的な展望としてあらわれてくる、というビジョンを見失いたくない。
○先週の出来事 大阪拘置所にて井上嘉浩元死刑囚。「生きて罪を償うことができますようにこれからもどうかよろしくお願いします」。手紙が記されたのは執行3日前、上川陽子法相が執行を命じた7月3日だった。罪を償いたい、そんな願いを打ち砕く死刑執行だった。死刑はけっして償いなどではない。当たり前のことを再度確認したい。
○先週の出来事
大阪拘置所にて井上嘉浩元死刑囚。「生きて罪を償うことができますようにこれからもどうかよろしくお願いします」。手紙が記されたのは執行3日前、上川陽子法相が執行を命じた7月3日だった。罪を償いたい、そんな願いを打ち砕く死刑執行だった。死刑はけっして償いなどではない。執行の内実はほぼ「邪魔者は消せ!」だし、“手を汚さなくても国家が代行してあげましょう”なのだ。「やるなら手を汚せ!」 当たり前のことを再度確認したい。