20210117 東淀川教会礼拝宣教要旨「神の子 人の子」

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旧約聖書 創世記06章 02節
神の子らは、人の娘たちが美しいのを見て、それぞれ自分が選んだ者を妻とした。
申命記32章 05節
彼らは主に対して悪を行い、その汚れのゆえに、もはや神の子らではない。よこしまで曲がった世代だ。
新約聖書マタイ福音書 5章 09節
平和を造る人々は、幸いである。その人たちは神の子と呼ばれる。08章 20節
イエスは言われた。「狐には穴があり、空の鳥には巣がある。だが、人の子には枕する所もない。」 
マルコによる福音書1章 1節
神の子イエス・キリストの福音の初め。
10章14ー15節
イエスはこれを見て憤り、弟子たちに言われた。「子どもたちを私のところに来させなさい。妨げてはならない。神の国はこのような者たちのものである。よく言っておく。子どものように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこに入ることはできない。」

宣教題「神の子 人の子」
モーセの時代から“神の子たち”は自分たちイスラエル民族を指し示していた。神の言葉に従うべき神の子であるからこそ「神の子たち」に対する厳しい言葉が士師や預言者たちによって語られ続けた。(申命記32:5)
 共観福音書のなかで最も早くに成立したマルコ福音書は、すでに“イエスこそメシア”との教団・教会の告白、信条から始まっている。イエスだけを特別視する告白が、メシア=神の子という言葉遣いに変わっていたと思われる。が、イエスは「神の子・人の子」の言葉をどう使っていたのでしょうか。
 イエスの時代の前提として、律法を人々に守らせる、コントロールする側の上級な人々は「神の子」「選ばれた民」としてのプライドを持っており、そうではない人々を「ただの人の子」「穢れた地の民」など「下級な民」と看做し、インドのカースト制のような「上層・下層・層の外側」などの人間観はすでに成立していたわけです。 イエスをメシア、救い主、世の新たな指導者として「あなたこそ神の子だ」と叫ぶ人々に対し、「私は人の子…」と切り返していたと思われます。が、“よく言っておく。子どものように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこに入ることはできない”(マルコ福音書10章15節)は、“誕生した人の子たちは神さまにいのちを吹きこまれ、生かされているのであり、全ての人は例外なく神の子である”との宣言からしか出てこない人間理解。本来神の子である人間を神の子・人の子と分けたり、地の民、穢れた人、異邦人など区別・差別・疎外しているあなた方こそ、“神の子”に対して甚だしく罪を犯している!との批判を投げ続けていたことになります。イエスは言われた。「狐には穴があり、空の鳥には巣がある。だが、人の子には枕する所もない。」(マタイ福音書8章20節)とは、イエスが自分自身のことを指して言っていると理解するよりも、“人の子”という言葉が、ユダヤ教本来の“神の子”からも、枕を高くして眠ることのできる“神の子”たちから疎外され、社会保障からも排除されている人々を指しており、イエス自身もまた“人の子”たちのしんがりに立たれることの宣言としての言葉であったと聞こえるのです。

(参考箇所)
1:ヨブ記/ 01章 06節
ある日、神の子らが来て、主の前に立った。サタンもその中に来た。

マラキ書/ 02章 15節
主は、肉と霊を持つただ一つのものを造られたではないか。そのただ一つのものとは何か。神の子孫を求める者ではないか。あなたがたは、自分の霊に気をつけるがよい。/若い時の妻を裏切ってはならない。

マタイによる福音書/ 04章 06節
言った。「神の子なら、飛び降りたらどうだ。/『神があなたのために天使たちに命じると/彼らはあなたを両手で支え/あなたの足が石に打ち当たらないようにする』と書いてある。」

マタイによる福音書/ 08章 29節
突然、彼らは叫んだ。「神の子、構わないでくれ。まだ、その時ではないのにここに来て、我々を苦しめるのか。」

ルカによる福音書/ 22章 70節
そこで、皆の者が、「では、お前は神の子か」と言うと、イエスは言われた。「私がそうだとは、あなたがたが言っている。」

先週の出来事

コロナインフルエンザウィルスの正体もわからないままリスク予測と対策でパニック状態。その中で変異型が生まれ、更に危険な鳥インフルエンザの脅威も伝わってきます。一人ひとりが自分らしさを守り、互いを危険視することなく守りあう工夫をするしかないのでしょう。
東淀川教会としては、礼拝前の会堂消毒を致します。フェイスガード、マウスガード、扇子、マスクなどをご用意しています。各自のご判断でご利用ください。換気については、寒さもあり、玄関を少し開けたままにしておきます。意見交換をしながら礼拝を続けたいと思います。


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