20211219 東淀川教会X’mas礼拝 創世記3章マルコ10章 「神の子に還れ」担当 金田恆孝
(創世記3章 21-24節)
神である主は、人とその妻に皮の衣を作って着せられた。
神である主は言われた。「人は我々の一人のように善悪を知る者となった。さあ、彼が手を伸ばし、また命の木から取って食べ、永遠に生きることがないようにしよう。」
神である主は、エデンの園から彼を追い出された。人がそこから取られた土を耕すためである。
神は人を追放し、命の木に至る道を守るため、エデンの園の東にケルビム(見張りの天使)ときらめく剣の炎を置かれた。
(マルコによる福音書10章13-16節)
イエスに触れていただくために、人々が子どもたちを連れて来た。弟子たちはこの人々を叱った。
イエスはこれを見て憤り、弟子たちに言われた。「子どもたちを私のところに来させなさい。妨げてはならない。神の国はこのような者たちのものである。
よく言っておく。子どものように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこに入ることはできない。」
宣教テーマ 主イエスの降誕祭「神の子に還れ」
人の子が神の国から追放されたという“失楽園”は、神にいのちを吹きこまれた「人」が肉体をまとって地上に誕生し、やがて神の国に還るそのときまで、地上を放浪し、額に汗しつつ与えられた運命や課題を生きる全体を神話として表現していると読めます。「善悪を知る木の実」を食べ、知恵とちからを得て神に近づこうとする“傲慢”が、神の栄光をあらわすものとなるよう、神の祝福を求める“求道”へと変わるよう求められていると思われます。
主イエスの、こどもの心こそ、神に祝福されている、という“ことば”は、地上の全ての人は神の子であり、お互いが尊重し合い活かし合う・愛し合う道を求めよ、傲慢な知恵と力を誇るおとなになってしまった心から、こどもの心を取り戻せ、それが神の栄光を顕すことである、と語っていると聴こえるのです。
地球資源自然破壊に続く乱開発からコロナウィルスが生まれたのでしょう。火薬の登場という第一次軍事革命、原水爆が登場した第二次軍事革命、そして現代は人工知能をベースとした無人の、ロボットやドローンを使ったサイバー攻撃、電磁波攻撃、医療技術と表裏一体の遺伝子操作・生命操作・脳の操作・バイオ技術が可能となった第三次軍事革命へと変わってきたと言われています。人文科学や社会科学をそっちのけで自然科学の一分野だけが強者の効率と利益を求めて肥大してきましたが、この第三次軍事革命も行き詰まりに直面しているようです。人間らしさを探る人文科学、社会の在り方を探る社会科学とともに、「傲慢なおとな」から「神の子」のこころを取り戻すことが最大の課題となるんだと思います。
主イエスがこの世に誕生してくださったことを祝うこのクリスマスに、
神を讃美し、主イエスの導きを更に求めたい。メリークリスマス!