2020年5月10日第五主日礼拝 イザヤ書29章13-14節 マルコ福音書7章9-16節「ひとによって作り出される律法」宣教 金田恆孝

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イザヤ書29章13-14節
13 主は言われた、「この民は口をもってわたしに近づき、くちびるをもってわたしを敬うけれども、その心はわたしから遠く離れ、彼らのわたしをかしこみ恐れるのは、そらで覚えた人の戒めによるのである。
14 それゆえ、見よ、わたしはこの民に、再び驚くべきわざを行う、それは不思議な驚くべきわざである。彼らのうちの賢い人の知恵は滅び、さとい人の知識は隠される」。

マルコ福音書79-16節
7:9また、言われた、「あなたがたは、自分たちの言伝えを守るために、よくも神のいましめを捨てたものだ。
7:10モーセは言ったではないか、『父と母とを敬え』、また『父または母をののしる者は、必ず死に定められる』と。
7:11それだのに、あなたがたは、もし人が父または母にむかって、あなたに差上げるはずのこのものはコルバン、すなわち、供え物ですと言えば、それでよいとして、
7:12その人は父母に対して、もう何もしないで済むのだと言っている。
7:13こうしてあなたがたは、自分たちが受けついだ言伝えによって、神の言を無にしている。また、このような事をしばしばおこなっている」。
7:14それから、イエスは再び群衆を呼び寄せて言われた、「あなたがたはみんな、わたしの言うことを聞いて悟るがよい。
7:15すべて外から人の中にはいって、人をけがしうるものはない。かえって、人の中から出てくるものが、人をけがすのである。〔
7:16聞く耳のある者は聞くがよい〕」。

宣教テーマ 「ひとによって作り出される律法」
 「ユダヤ教の指導者たちは、口では自分たちは神の法に生かされ、神に従うとしながら、心は神から離れ、自分や自分たちが勝手に作り出した法、「人間の言い伝え」にこそ従っているではないか」と、イザヤの口を通して神が語られた。ゆえに、神は新たに驚くべきわざを行う、という。神の法を利用しながら自分に都合の良い法を神の法として人々に押しつける、そんなこざかしい智恵が滅びるような驚くべきワザを主なる神は行う、というのだ。
 イエスもまたイザヤ書を引用し、勝手に法・きまりを作り出し人々に押しつける、律法をねじ曲げることができる、政治的な力を持ったファリサイ派(富裕層出身者)を中心に批判しています。特に彼らが熱心に行う「清めの儀式」を批判しつつ、ファリサイ派が恐れている、外部にあるけがれ・菌・ウィルスについて、“外から人の中に入って人をけがすものはない” 逆に“人の体から外に出るものがけがれている”とは、人間は神に本来祝福されており、自然界を人間に対する加害側として恐れることはない。ただ、人が自然界に対して加害者になることをわきまえよ、とのメッセージが聞こえてくる。

 現在のコロナウイルスは単なる風邪ウィルスであり、内臓疾患や老化で本来死ぬべき状態になっても、無理矢理長生きしている人々が死んでいるだけ、という説がある。どんなに死を恐れても、人間は百パーセント死に至る。100年前と現在とでは、人間の平均寿命が20歳以上延びているという。つまり、抗生物質などによって不自然に延命させられている人間が、自然に近づいている、という理解が成り立つ。現代の、特に高齢者たちは、「自分は何歳くらいまで生きる権利があるのだから、それまでは死ねない」と思っているのだろうか。私自身はとっくに死んで当たり前の時を過ぎてしまっていると思っている。
 集団免疫獲得を目指して都市封鎖も行動規制もしなかったスウェーデンの評価は、現在の死者数(主に高齢者)が比較的多いことにより厳しいが、トータルな評価は、この世界的騒動が収束したとき、まったく逆になっている可能性はある。

先週の出来事
 コロナは風邪ウィルス、という人の意見で、とにかく風邪の症状が出たら、発熱には肛門からの解熱剤で対処し、①寝っぱなしでいいからよく寝ること。②体を不快ではない程度に温め続けること。③あまり食べないこと(消化でエネルギーを失わないこと)というおすすめがあった。かなり納得の意見でした。④を付け加えるなら、メメント・モリ(死を恐れず向き合うこと)なのでしょう。

 

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