20220501 宣教要旨「女とは 男とは」創世記1章 マタイ19章 コリント信徒への手紙1

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本日の聖書箇所(聖書協会共同訳)
創世記1 27

神は人を自分のかたちに創造された。神のかたちにこれを創造し 男と女に創造された。

マタイによる福音書19章 3~12節
 ファリサイ派の人々が近寄り、イエスを試そうとして、「どんな理由であれ、夫が妻を離縁することは許されているでしょうか」と言った。イエスはお答えになった。「あなたがたは読んだことがないのか。創造主は初めから人を男と女とにお造りになった。」そして、こうも言われた。「こういうわけで、人は父母を離れて妻と結ばれ、二人は一体となる。だから、もはや二人ではなく、一体である。従って、神が結び合わせてくださったものを、人は離してはならない。」彼らはイエスに言った。「では、なぜモーセは、離縁状を渡して離縁するように命じたのですか。」イエスは言われた。「あなたがたの心がかたくななので、モーセは妻を離縁することを許したのであって、初めからそうだったわけではない。言っておくが、淫らな行いのゆえでなく妻を離縁し、他の女と結婚する者は、姦淫の罪を犯すことになる。」弟子たちは言った。「人が妻と別れてはならない理由がそのようなものなら、結婚しないほうがましです。」イエスは言われた。「誰もがこの言葉を受け入れるのではなく、恵まれた者だけである。独身者に生まれついた者もいれば、人から独身者にされた者もあり、天の国のために自ら進んで独身者となった者もいる。これを受け入れることのできる人は受け入れなさい。」

コリントの信徒への手紙一11章3節
しかし、あなたがたに知っておいてほしいのは、すべての男の頭はキリストであり、女の頭は男であり、キリストの頭は神であるということです。

コリントの信徒への手紙一11章 7節
男は神のかたちであり栄光を映す者ですから、頭にかぶり物を着けるべきではありません。女は男の栄光を映す者です。

コリントの信徒への手紙一14章34節
女は、教会では黙っていなさい。女には語ることが許されていません。律法も言っているように、服従しなさい。

宣教の要旨「女とは 男とは」担当 金田恆孝
 昆虫でも有性生殖から単為生殖に繁殖様式を切り替える仕組みが発見されており(ミツバチ,蟻),動物ではアブラムシ,ミジンコ,ヤモリなどでみられるほか,脊椎動物でも魚類や爬虫(はちゅう)類の一部で知られている。どうやら元々雌雄同体,単性生殖だっだ生物が,進化(強い種・免疫力・多様性の獲得,環境適応)の過程で雌と雄とに分かれたと理解する方が自然だろう。男に子宮はないが乳房が残っているのも元来雌雄同体であった名残りと思われる。
 過酷な自然の中で移動と変化を続けてきた人類それぞれの群れは、食料獲得の狩りや居住空間の確保や外部の群れとの交渉や力仕事などを男が担い(右手の役割)、子育てや衣食住の管理や食事の準備などを女が担う(左手の役割)などの役割分担が自然に発生したと思われる。

ノアの箱舟からでた人間たちへの神の語りかけ  “産めよ増えよ地に満ちよ”とは,多様な変化を遂げた民族が混ざり合うことによって父母を離れた男女は新たな家族をつくるべくより良い種を受胎し、妊娠した母体を保護させ、養育に集中できる環境を用意させるのが「母」の本能でもあると思われる。
 イエスの言葉“ふたりは一体”は、今日の生命の起源についての諸研究とシンクロする。人は元々雌雄同体であったものが分かれて女・男となり.結婚は男女に分かれる前の「二人で一人の人」に戻ること,と解釈できる。
 男が一方的に契約を破棄して妻を離縁する家父長的な考えをイエスは批判しており,また,「女」を結婚・出産ための存在とは見做してはいない。
 パウロは家族であれ教会組織であれ、族長的,家父長的な男性中心の秩序を重んじている。男たちを支え、教会を支え、全体のために奉仕し祈る女性たちを誉め、感謝するメッセージは多く見られるが、律法の解釈や判断、教会や群れの進むべき方向について女が意見を述べたり発言することにパウロは否定的であった。それによってパウロの宣教活動すべてを否定すべきではないが、他の著者の付加などとごまかすべきではない。単なる時代固有の風潮とか、“女性差別”の問題ではなく、人間観の問題である。

 男が弱まっている現代。ロシアのウクライナ侵攻に始まった戦争で、弱い男たちによる「日本も核武装して国を守るべき」などの意見が目立つ。弱い者ほど武器を持ちたがる。民主主義を手に入れたフランス革命のシンボル、フランスデモ。武器を持たない人々が手を繋ぎ、道路をデモで埋め尽くし、「武器」に勝った。ガンジーの非暴力の抵抗運動も長期的なデモだった。

 ガリラヤ周辺から始まったイエスたちの活動も、闇に置かれている神の似姿、神の子たちへの祝福と栄光を取り戻すためのデモであった、と理解することもできる。

 データによると、ADHD診断(発達障害にかかわる診断それ自体が眉唾物ではある)が女性の三倍。自殺は二倍。自殺未遂はなんと四倍。男は圧倒的に弱いしるしなのだろう。だからこそ「今」は怖い時代だと感じる。

 受精卵の検査と選別(優生思想)の増加や離婚の増加と単独親権の増加,選択的夫婦別姓等など、今,現代の女たちの生き方がどう未来を開いていくのかが切実に問われていると感じる。

先週の出来事
○ドンパチが始まると元気になる人たちがいる。北朝鮮の金総書記はパレードを指揮した幹部らに対し「力と力が熾烈(しれつ)に激突する現在の世界で、圧倒的な軍事力は、人民の安寧(あんねい)と将来を保証する生命線」と鼓舞したとのこと。刀より銃、機関銃よりダイナマイト、部分攻撃よりより核による広い殲滅(皆殺し)戦…これって、やくざの論理そのままだよね。

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